千葉咲実 投手 第8節 横浜大会
エースの貫禄
第54回 日本女子 ソフトボール リーグ
10月10日 保土ヶ谷球場 トヨタ VS シオノギ
試合前、姿を現した千葉投手はキャッチボールを始めます。試合前の緊張感がこちらにも伝わって来ました。横浜市のサーティフォー保土ヶ谷球場は、この後激しい雨が降り出しましたが、千葉選手は投球練習に入ります。雨の中で黙々と投げ続ける姿が、エースの強豪相手の好投を予感させました。
激しく降っていた雨は、試合の開始前には上がりました。マウンドに立った千葉投手は、強豪トヨタ自動車レッドテリアーズを相手に快投を見せ、スコアボードに0を重ねていきます。ランナーを背負っても冷静にストライクゾーンで勝負して、バッターを打ち取っていきます。
目標としている投手はいない、とラジオで語っていた千葉投手。その理由として、ピッチングに正解は無いと思うから、と話していました。たった1球で勝敗が決まってしまうこともあるのがソフトボール。特に味方の得点が無い試合では、重圧も強いと思いますが、千葉投手は緊張を切らさず丁寧な投球で好投を続けました。
連敗が続いているものの、強豪相手に僅差の好ゲームを続けているシオノギ製薬ポポンギャルズ。ベンチの掛け声も元気があって、チームの士気、状態はとても良いのを感じました。そんな中で、勝利は逃したとしても、千葉投手の好投がチームに与える影響はやっぱり大きいと思います。
最終回は、2アウト満塁のピンチで、あわやホームランかという当たりをセンターがキャッチすると、マウンドでホッとしたような表情を見せていました。この試合では味方の援護がなく、勝ち星が挙げられなかった悔しさはあったと思いますが、試合後の表情からは投球内容には充実感を感じていたようにも見えました。